kintoneで日付を自動更新・計算する方法を3つの手順で解説!プラグインの活用法も紹介

kintoneで日付を自動計算する方法を3つの手順で解説!プラグインの活用法も紹介
小川喜句

ペパコミ株式会社代表取締役小川 喜句

ペパコミ株式会社代表取締役。youtubeにて「kintone活用ちゃんねる」と、kintoneのプラグインメディア運営。kintoneの構築や内製化を伴走支援を行なっており、kintone運営会社「サイボウズ社」のビジネスにおいて、顕著な実績を上げたパートナー企業や個人を表彰する制度である「CYBOZU AWARD 2022」を受賞。サイボウズ評価制度4年連続2つ星を受賞し、セールス部門(2023~2025年) インテグレーション部門(2022~2025年)も受賞。

小川喜句X 小川喜句Youtube

「開始時間から終了時間までがわからない」

「kintoneで日付や時間の計算をしたいけど、どうすればいいの?」

このような悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?

kintoneのフィールドに「計算式」を設定することで解決できますが、kintoneの「日付の計算式」は少し複雑です。

そこで、本記事では、kintoneの日付計算式の使い方や実際の実現方法を細かく手順に分けて説明します。

もしkintoneの特徴やできることについて詳細を知りたい方は下記の記事もあわせてご覧ください。

関連記事:【2025年5月最新】kintone(キントーン)とは?業務改善のためにできることや特徴・機能を紹介

また、ペパコミ株式会社では、kintoneの導入サポートを無料で行っております。導入に関することから改修内製化までの相談ができるため、業務をより効率的に行えるようサポートいたします。

kintone構築・運用でお困りの方へ無料相談でお悩みを解決!
目次

kintone(キントーン)での日付計算フィールドの値の扱われ方

kintone(キントーン)での日付計算フィールドの値の扱われ方

まず、日付・時刻・日時の計算式を複雑にしている要因である、UNIX時刻について解説します。

UNIX時刻とは、1970年1月1日午前0時(協定世界時:UTC)からの経過秒数を指します。これはUNIXタイムスタンプとも呼ばれており、例えば、2020年11月30日15時UTCの日時の場合、UNIX時刻は「1606748400」となります。

kintoneでは、日付や日時を秒単位で扱い、計算式でも秒単位で指定します。例えば、1分は「60」、1時間は「3600」または「60*60」、1日は「86400」または「60*60*24」と入力します。

例:2日後の日付を計算する場合

日付 + (60*60*24*2)

参考:日付、時刻、日時の計算 | kintone ヘルプ

kintone(キントーン)で営業日や今日の日付を自動更新・計算する3つの手順

kintone(キントーン)で営業日や今日の日付を自動更新・計算する3つの手順

それでは実際にkintoneで営業日や今日の日付を計算するにはどうすれば良いのでしょうか?

以下、3つの手順で解説するので、参考にしてみてください。

  1. 申し込み日の日付フィールドを作成
  2. 計算フィールドで「使用期間終了日」を作成
  3. 計算結果の表示形式を「日付」に設定

それでは順にみていきましょう。

参考:kintone 計算の基本を学ぶ|便利に使おうガイドブック

1.申し込み日の日付フィールドを作成

まず、kintoneアプリに「申し込み日」の日付フィールドを作成しましょう。これにより、申し込みを正確に記録できます。

フィールド設定画面で「日付フィールド」を追加し、フィールド名を「申し込み日」とします。これでユーザーは申込みを簡単に入力・保存できます。設定が完了したら、必ず保存ボタンを押して変更を確定させてください。

kintoneで計算をする場合、計算式にはフィールドコードを使用します。フィールドコードは各フィールドの下部に表示されています。フィールドコードをフィールド名と一致させると、計算式の設定がより分かりやすくなるのでおすすめです。

参考:kintone(キントーン)- できること – 使いやすい基本機能

2.計算フィールドで「使用期間終了日」を作成

次に、kintoneアプリで「使用期間終了日」の計算フィールドを作成しましょう。

まず、フィールド設定画面で「計算フィールド」を追加し、「使用期間終了日」と名前を付けます。計算式には、開始日と使用期間を組み合わせて終了日を算出する式を入力します。これにより、ユーザーは開始日を入力するだけで自動的に終了日が計算されるようになります。

最後に、設定を保存して変更を適用します。

計算フィールドで日付計算を行い、表示形式を「数値」に設定すると、秒表示で分かりにくいため、表示形式の変更がおすすめです。

3.計算結果の表示形式を「日付」に設定

次に、計算結果の表示形式を「日付」に設定しましょう。フィールド設定画面で「計算フィールド」を選び、表示形式のオプションから「日付」を選択します。

これにより、計算によって得られた結果が適切な日付形式で表示されます。また、日付形式にすることで、ユーザーは計算結果を直感的に理解しやすくなるでしょう。

設定が完了したら、変更を保存して適用します。

kintone(キントーン)で日付の計算結果の表示形式一覧

ここでは、kintoneで日付設定するために必要な、計算結果の表示形式を一覧で作成しています。

コピペして汎用できるので、ぜひ用途に合わせて使ってみてください。

書式 計算式
YYYY(年) 2020 DATE_FORMAT(日付, “YYYY”, “Etc/GMT”)
MM(月) 01 DATE_FORMAT(日付, “MM”, “Etc/GMT”)
M(月) 1 DATE_FORMAT(日付, “M”, “Etc/GMT”)
dd(日) 04 DATE_FORMAT(日付, “dd”, “Etc/GMT”)
d(日) 4 DATE_FORMAT(日付, “d”, “Etc/GMT”)
YYYY/MM/dd(年/月/日) 2020/01/04 DATE_FORMAT(日付, “YYYY/MM/dd”, “Etc/GMT”)
YYYY年MM月dd日(年月日) 2020年01月04日 DATE_FORMAT(日付, “YYYY年MM月dd日”, “Etc/GMT”)
MM/dd 01/04 DATE_FORMAT(日付, “MM/dd”, “Etc/GMT”)
M/d 1/4 DATE_FORMAT(日付, “M/d”, “Etc/GMT”)

日付フィールドが未入力の場合に対処する方法

日付フィールドが空欄の場合、UNIX時刻の基準である1970年1月1日として扱われます。表示形式にDATE_FORMAT関数を使用している場合、空欄のままだと「1970年1月1日」と表示されるため注意が必要です。

IF関数を使えば、空欄時に空白を返す設定が可能です。例えば、「IF(日付=””, “”, DATE_FORMAT(日付, “YYYY年M月d日”, “Etc/GMT”))」のように記述します。

また、空欄を防ぐために日付フィールドに初期値を設定する方法もあります。ただし、入力値クリアや意図的な空欄入力を考慮する場合は、IF関数との併用が推奨されます。

kintone(キントーン)で日付計算・自動更新を行う場合の3つの注意点

kintoneで日付計算・自動更新を行う際の注意点は、主に以下の3つが挙げられます。

  • 月日や年の違いによる加算が難しい
  • 自動での再計算がされない
  • 通知機能に計算結果を活用できない

それぞれの注意点について、以下で詳しく解説します。日付計算を活用する際の参考にしてください。

月日や年の違いによる加算が難しい

固定の日数(例:7日間など)の加算は可能ですが、「○ヶ月後」「○年後」のような計算は誤差が生じやすいのが難点です。月ごとの日数の違いやうるう年の判定が、kintoneの標準機能では対応できないためです。

年数の差を求める場合は、開始日・終了日を「YYYYMMdd」形式に変換し、差を取ってから10,000で割って整数化する方法が有効です。一方、月数の加減算には、年月日を別フィールドに分けた上でIF関数などで分岐処理が必要となり、非常に複雑になります。

自動での再計算がされない

kintoneの計算フィールドは、レコード保存時にしか再計算が行われません。そのため、レコードを編集・保存し直さない限り、計算結果は更新されないままになります。

ファイルの一括読み込みなどで更新する手段もありますが、手動対応が必要になります。常に現在の年齢や勤務年数を表示したい場合は、定期的にレコードを更新するプラグインなどが必要でしょう。

通知機能に計算結果を活用できない

リマインダーの条件に使えるのは、日付・日時フィールドのみです。計算フィールドや文字列フィールドでは、通知の条件設定ができません。

そのため、計算で求めた日付をリマインダーで使いたい場合、プラグインでその値を日付フィールドに転記する処理が必要になります。

kintone(キントーン)での日付計算の主な活用シーン

kintoneでの日付計算の主な活用シーンは、以下の3つが挙げられます。

  • 勤怠や作業記録の記録が必要な場合
  • 期日の算出やリマインドが必要な場合
  • 年齢や在籍年数などの年数計算が必要な場合

それぞれのシーンについて、以下で詳しく解説します。日付計算の活用方法の参考にしてください。

勤怠や作業記録の記録が必要な場合

出勤時間と退勤時間から勤務時間を自動で算出できます。休憩開始時間と終了時間があれば、休憩時間を差し引くことも可能です。

さらに、勤務時間が4時間を超えた場合に1時間を引くなど、IF関数との組み合わせで柔軟な計算ができます。勤怠管理アプリに最適な機能活用例と言えるでしょう。

期日の算出やリマインドが必要な場合

研修日から1週間後など、固定日数を加えた期限を自動で算出できます。ただし、計算フィールドで得た日付はリマインダーに直接使えないため、プラグインの活用が必要になります。

また、営業日ベース(土日を除いた日数)での計算は標準機能では対応不可です。提出期限の管理やフォローアップの仕組み作りに役立つでしょう。

年齢や在籍年数などの年数計算が必要な場合

生年月日と基準日から年齢を自動計算できます。基準日をDATE_FORMATで数値化し、差分をとって10,000で割ることで、年数だけを抽出できます。

ただし、計算フィールドは保存時のみ更新されるため、日々変わる年齢の表示には向きません。レコードを編集・保存しないと再計算されない仕様に注意が必要です。

kintone(キントーン)で日付計算プラグインを使用する

kintone(キントーン)で日付計算プラグインを使用する

kintoneの計算フィールドを使用することで、特定の日付に対して日数の加算や減算が可能です。

しかし、計算フィールドや文字列フィールドの計算式では、加算や減算する具体的な日数を指定しなければなりません。そのため、1か月後の日付を求める場合でも、月の日数(31日、30日、28日)の違いにより計算が複雑になります。

さらに、うるう年の対応も困難であり、計算フィールドや文字列フィールドに表示された日付をリマインダーなどの条件として使用することはできません。

このような場合、無料の「日付計算プラグイン」を使うのがおすすめです。このプラグインを使えば、簡単に希望通りの日付計算ができます。

プラグインの設定は簡単で、基準となるフィールドと結果を表示するフィールド、そして加算する年・月・日を指定するだけです。直接年数や月数、日数を設定することも、アプリ内の数値フィールドの値に基づいて加算や減算することもできます。

なお、

日付計算に特化したTISの無料プラグインについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。7つのプラグインを実際に試した様子を動画で解説しています。

関連記事:【日付編】TISの日付系無料プラグイン7つ全部試してみた​【動画】

kintone(キントーン)での日付計算については詳しい人に相談しましょう

kintone(キントーン)での日付計算については詳しい人に相談しましょう

ここまで、kintoneでの日付計算の方法について解説してきました。

初心者の方は詳しい人に相談するのが良いでしょう。計算フィールドやプラグインの設定は便利ですが、適切な設定を行うためには専門的な知識が必要です。

経験豊富な人にアドバイスを求めることで、より正確で効率的な日付計算を実現できます。問題が発生した場合も、迅速に解決することができるでしょう。

kintoneを効果的に活用するためには、専門家のサポートを活用することが重要です。

ペパコミ株式会社では、kintoneの導入サポートを無料で行っております。導入に関することから改修内製化までの相談ができるため、業務をより効率的に行えるようサポートいたします。

小川喜句

ペパコミ株式会社代表取締役小川 喜句

ペパコミ株式会社代表取締役。youtubeにて「kintone活用ちゃんねる」と、kintoneのプラグインメディア運営。kintoneの構築や内製化を伴走支援を行なっており、kintone運営会社「サイボウズ社」のビジネスにおいて、顕著な実績を上げたパートナー企業や個人を表彰する制度である「CYBOZU AWARD 2022」を受賞。サイボウズ評価制度4年連続2つ星を受賞し、セールス部門(2023~2025年) インテグレーション部門(2022~2025年)も受賞。

小川喜句X 小川喜句Youtube
よかったらシェアしてね!

コメント

コメントする

kintoneのお悩み
一発解決します!

無料相談をする
目次
閉じる